弁護士と会計士のダブルライセンスがブーム?
近年、筆者のように弁護士と公認会計士のダブルライセンスを目指す人が増えています。
公認会計士受験の予備校のパンフレットにも、わざわざ「司法試験合格者用コース」のページが設けられているほどです。
たとえば、会計士試験予備校の大手のひとつであるTACには「司法試験合格者向け本科生」があります。
弁護士になるには、難関の司法試験に合格する必要があります。
さらに、その後司法修習という研修を約1年間受ける必要があります。
公認会計士になるには、同じく難関の公認会計士試験に合格する必要があります。
さらに、その後実務補修等の一定の要件を満たす必要があります。
両試験とも2006年に試験制度が変更されて、昔に比べると合格が容易になりました。
ただ、あくまで昔に比べて、です。
その影響で、弁護士と会計士のダブルライセンスが増え始めてきた印象があります。
2022年には、東大医学部卒、司法試験合格者、You Tuberの河野玄斗氏が公認会計士試験に挑み、無事合格されました。
このことから、最近さらにダブルライセンスに興味を持つ方が増えた印象があります。
ダブルライセンスを目指す理由
昔は、弁護士や公認会計士といった最難関の国家資格を取得さえすれば、あとは特に営業も努力もせずに楽に食べていくことができました。
とある昔の弁護士はこんなことを言っていたそうです。
「弁護士は司法試験までと弁護士になって数年目までの勉強で、一生食っていける仕事」
さすがに、現在はそこまで楽ではありません。
弁護士、公認会計士になってからも、日々業務知識をつけるための勉強は必須です。
もっとも、弁護士や公認会計士の資格を取得すれば、今でも食べていくのに困ることはないでしょう。
では何故わざわざ弁護士と公認会計士のダブルライセンス目指すのでしょうか。
理由は人それぞれですが、
「自分の興味のある分野で、より顧客にも自分にも付加価値を出していきたい」
という方が多いかと思います。
単に年収アップが目当てなら、わざわざダブルライセンスになるより、他の方法の方がよいです。
したがって、
「弁護士+α」「公認会計士+α」を目指す中で、
たまたま「弁護士+公認会計士」この組み合わせになった、という感じでしょうか。
先にどっちの資格に取得しているのか
数からいうと、先に公認会計士の資格を取得している方の方が多いです。
これはやはり、「会計士試験に合格して監査法人に入ったけど、監査がつまらないから転職するか」と考える会計士が多いことによるかと思います。
逆に、「司法試験に合格して法律事務所に入ったけど、訴訟や法務がつまらないから転職するか」と考える弁護士はほどんどいない気がします。
ただ、試験制度からいうと、先に弁護士の資格を取得した方が、はるかに容易です。
司法試験に合格していると、会計士試験の試験科目が大幅に免除されるからです。
一方、会計士試験に合格しても、司法試験の試験科目は一切免除されません。
したがって、もし初めからダブルライセンスを狙う、という奇特な方がいたら(笑)、
先に弁護士資格をとることをおすすめします。
ダブルライセンスを目指すメリット
ダブルライセンスを目指すメリットについては、以下の記事をご参照ください。
「弁護士が公認会計士とのダブルライセンスを目指すメリット・デメリット」
「公認会計士が弁護士とのダブルライセンスを目指すメリット・デメリット」
まとめ
最近、弁護士と公認会計士のダブルライセンスがブームになっている
自分の興味ある分野での価値向上のために取得する方が多い
先に公認会計士資格を取っている人の方が多い
試験制度的には、先に弁護士資格を取った方がはるかに容易


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