ダブルライセンスによる経営・法律・会計ブログ

弁護士からダブルライセンスを目指した会計士試験合格後のキャリア体験談

コラム(ダブルライセンス)

会計士試験合格後のキャリアは悩ましい

弁護士がダブルライセンスを目指す 公認会計士試験合格後のキャリアプラン」に書いたとおり、

弁護士が公認会計士試験合格後に取りうるキャリアプランは主に3つでしょうか。

いずれにするかはとても悩ましいものです。

キャリアプランには、正解などありません。

したがって、自分の好きなようにやっていただくほかありません。

もっとも、キャリアに悩む方、そもそも会計士試験を受験しようか悩む弁護士の方もいるでしょう。

そのような方の一助となることを願い、私が実際に選んだキャリアについて、簡単に振り返ってみたいと思います。

あくまで私自身の考え・経験談にすぎませんので、単なる参考、もしくは反面教師として、ご覧くださいね。

※もし同じようにダブルライセンスのキャリアで悩まれた読者の方がいれば、お気軽にコメントを書き込んでくださると幸いです。

監査法人で働くキャリアを選んだ

合格後のキャリアプランとして、私は②監査法人に就職(常勤)するを選びました。

一番大きな理由は、会計士として、監査法人での監査業務を経験したかったことです。

そもそも私は大学生のときに、弁護士になるのか会計士になるのか迷っていました。

やはり会計士として監査業務くらいはやっておいたほうがいいだろう、という考えがありました。

そのため、監査法人アヴァンティアという中堅の監査法人に常勤で就職しました。

入所前にキャリアについて考えていたこと

就職するにあたり、キャリアについて漠然と考えていたことは、以下の3つです。

①ひととおりの監査実務・知識を身に着ける

常勤として監査法人に入る以上、一人前の会計士として必要な監査実務・知識を得たいというのが一般的な考えでしょう。

何をもって監査法人における一人前会計士としての実務経験というかは難しいですが、

一般的には、上場企業の監査チームの現場責任者(主査とかインチャージとか法人によって呼び名は異なる)を経験することがよくあげられます。

上場企業の監査チームの現場責任者を経験すれば、

監査の契約締結、監査計画、監査業務、役員への報告、といった一連の業務について、ひととおり経験できます。

この点、私は早く上場企業の監査チームの現場責任者をやりたかったので、合格者の大半が就職する大手監査法人ではなく、中堅の監査法人を選びました。

余談ですが、私が就職した当時(2019年12月)時点では、会計士と試験合格者合わせて常勤が50名程度しかいませんでした。

その後組織が急拡大しており、現在は当時ほど早くは、上場企業の監査チームの現場責任者を任せてもらえるわけではないかもしれません。

②企業のガバナンスに関する知識・経験を深めたい

企業のガバナンスは、弁護士にも会計士にも関連のある分野ですが、

法律事務所の弁護士が見ることができるのは有事のガバナンスのみとなるのが一般的です。

インハウスの弁護士であれば、平常時からガバナンスを見ることができますが、自身の勤める1社のみとなります。

一方、監査法人の会計士は、平常時のガバナンスや内部統制システムについて、複数の会社についてみることができます。

加えて、好ましくはないことですが、担当クライアントで不祥事等が発生した場合、有事の対応についても見ることができます。

③副業(弁護士業務)もしたい

せっかく弁護士資格を持っていること、弁護士会費を払わなければいけないことから、副業として少し弁護士業務がしたいと考えていました。

現在は、企業で副業解禁の流れがあるように、監査法人でも副業を認めるところが増えてきたようです。

ただ、私が就職したころ(2019年合格)は、副業を正面から認めているのは、監査法人アヴァンティアだけ(のはず)でした。

今後、監査法人に常勤で就職することを考えている弁護士の方は、副業の可否について、各監査法人に確認してみてもいいでしょう。

上記のようなことを考えていたわけですが、実際に就職してみてどうだったかについては、

次回の記事でお話したいと思います。

まとめ

弁護士が会計士試験に合格した後のキャリアプランは悩ましい

私は、監査法人で中堅監査法人で常勤として働くキャリアを選んだ

キャリアを選ぶ際に考えていたことは以下の三つ
①ひととおりの監査実務・知識を身に着ける
②企業のガバナンスに関する知識・経験を深めたい
③副業(弁護士業務)もしたい

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