乃木坂46合同会社と(株)KeyHolderの2024年12月期決算

乃木坂46合同会社の経営成績が公開される理由

「乃木坂46合同会社と持分法会計」、「乃木坂46合同会社と株式会社KeyHolder」で記載しましたが、

株式会社KeyHolderは間接的に乃木坂46合同会社の持分の50%を保有しているため、乃木坂46合同会社はKeyHolderの重要な関連会社であり、

KeyHolderの有価証券報告書において、乃木坂46合同会社について、記載がなされます。

このため、KeyHolderの有価証券報告書を見れば、乃木坂46合同会社の経営成績が分かるのです。

なお、有価証券報告書は、決算から約３ヶ月後に行われる株主総会の後に公開されるのが一般的です。

KeyHolderは12月決算の会社であるため、毎年3月末頃に、乃木坂46合同会社の前年の経営成績が公開されることになります。

乃木坂46合同会社の2024年12月期の財政状態・経営成績

こちらが、乃木坂46合同会社の財政状態、経営成績です。
（出典：株式会社KeyHolder2024年12月期有価証券報告書）

上側の表で財政状態を、下側の表で経営成績が記載されています。

売上収益は、14,028百万円（前年比▲3.9%）
当期利益は、1,887百万円（前年比▲29.6%）
と、前期に引き続き大きな売上、利益の金額となっています。

利益については減額していますが、なんとその理由も有価証券報告書に書いてあります。

営業利益の減少について、乃木坂46合同会社が関わる事業において、以下の３点が挙げられています。

①政府補助金の大幅な減額
②主要メンバーに関連した大型イベントの開催が減少したこと
③配信サービスにおける売上が想定より若干伸び悩んだこと

①政府補助金の大幅な減額
今となっては昔のことのようですが、新型コロナウイルス感染症の5類移行は2023年5月8日でした。
このため、2023年の間は政府の補助金がまだたくさん貰えていたのでしょうが、さすがに2024年になってからはそうではなくなったということでしょう。

②主要メンバーに関連した大型イベントの開催が減少したこと
2023年に卒業した主要メンバーと言えば、そう、齋藤飛鳥さんですね。彼女の卒業ライブが2023年5月17日（水）と18日（木）に東京ドームで開催されました。
有価証券報告書の記載によると、こういうイベントの反動のように読めるのですが、2024年には山下美月さんの卒業ライブが同様に2024年5月11日（土）と5月12日（日）に東京ドームで開催されていますけどね。。
やはり初期メンバーの齋藤飛鳥さんの力がかなり大きかったということでしょうか。

③配信サービスにおける売上が想定より若干伸び悩んだこと
乃木坂46の配信サービスといえば、コロナ禍の2020年6月にスタートした定額制動画配信サービス「のぎ動画」がありますが、こちらの伸び悩んでいる、ということでしょうか。
確かに、のぎ動画の会員だとライブのプレミアムシート先行に応募できるようになったんですが、これは会員増加のためのテコ入れだったってことでしょうか。
↓プレミアムシート先行について（別に案件じゃないですw）
https://nogidoga.com/premium-seat

2024年12月期のKeyHolderにおける乃木坂46合同会社のインパクト

一方、KeyHolderグループの経営成績はこちらです。
（出典：株式会社KeyHolder2024年12月期有価証券報告書）

KeyHolderの2024年12月期の売上収益は31,090百万円と記載がありますが、

乃木坂46合同会社は子会社ではなく関連会社なので、先程の売上収益14,028百万円は、この株式会社KeyHolderグループの売上収益31,090百万円には含まれていません。

乃木坂46合同会社の当期利益が1,887百万円の半分の943百万円は、上記の「持分法による投資利益」947百万円に含まれています。

※持分法の会計処理については、「乃木坂46合同会社と持分法会計」で解説していますので、興味がある方はご覧ください。

2024年12月期は、KeyHolderグループの営業利益2,805百万円のうち、943百万円、すなわち約33%が乃木坂46合同会社によるものでした。

なお前年の2023年12月期は、約68%が乃木坂46合同会社によるものであったため、乃木坂頼みという性質は若干薄まったようです。

とはいえ、やはり乃木坂46がすごい（利益を生み出す）グループか、お分かりいただけたでしょうか？

まとめ